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■令和4年9月土木森林環境委員会

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新山梨環状道路用地事務受託事業費について

皆 川 新山梨環状道路用地事務受託事業費についてお伺いします。

 御承知のように、新山梨環状道路は甲府都市圏の渋滞を緩和することや周辺市町との連携強化が大変必要な道路でありまして、県民が特に期待している道路であります。

 まず、国土交通省からの受託により用地取得を行うとのことですが、具体的な内容について伺います。

 

 

道路整備課長 受託業務の具体的な内容は、権利者との用地交渉、用地交渉の記録簿作成、土地取得と物件移転補償に係る契約書類の作成、抵当権など権利関係の整理、これら4点を主な業務とし受託するものであります。

 これ以外の測量や補償金額の算定については、事業者である国がみずから行うことになっております。

 

皆 川 期待しています。本来なら事業主体である国土交通省がやるべきことを県が代わって受託されるわけですが、県がやることのメリットについて伺います。

 

衛生薬務課長 広瀬・桜井間につきましては、県が事業主体となっております東部区間と、既に供用している西関東連絡道路の甲府山梨道路をつなぐ重要な区間であることから、一体的な整備を図ることによってネットワーク効果が一層発揮できるよう、県もこれまで最大限の協力を行っていると考えているところでございます。

 今回の受託範囲付近では、現在、県事業として和戸インターアクセスや桜井ジャンクションへのアクセス整備を推進しているところであり、県が受託することで各事業の窓口が一本化されて、地域や地権者にもきめ細やかな対応が可能となると考えております。

 

皆 川 北部区間の広瀬・桜井間は国土交通省が事業主体となって、平成28年度から事業に着手して、これまで地元説明会を重ねながら、測量などいろいろやってきました。そうした中、なぜ、受託事業の予算化がこの時期になったのか、どうしてこんなに遅れたのか、説明してください。

 

道路整備課長 これまで国では、測量や道路設計に必要な調査や地元説明会を重ねてまいりました。その作業の中で、道路構造など詳細な道路計画を決定してきたところであります。昨年、都市計画の変更手続が終了し、国で用地測量や物件調査などを実施しながら、用地交渉に着手する準備を整えてきたところです。本年7月に、詳細な事務内容について国との協議が整ったことから、本議会に補正予算として計上することとなりました。

 

皆 川 地元の人たちの反対があったから遅れていると聞いていますが、違いますか。

 

道路整備課長 地元の反対ということですが、広瀬・桜井間につきましては、道路構造に一部盛土や高架構造などがあり、地域を分断した通学路など、安全上の問題で地元からの御意見はございましたけれども、事業自体に対しては地元の理解を得ながら進めている状況でございます。

 

皆 川 わかりました。いろいろな理由があって遅れたかと思いますが、この間の本会議で知事が国直轄の新山梨環状道路につきましては、有料道路に向け働きかけていくと言いました。有料化について、地元に対してまだ全然説明がないです。新聞を読むと、国に早く事業着手してもらうためにも有料にしたほうがいいとのことですが、その説明をもう

少し詳しくしてください。

 

 

高速道路推進課長 平成24年に笹子トンネル天井板の崩落事故がございました。それ以来、維持管理、修繕、更新への取り組みが厳格化されており、国の審議会において、高速道路の維持管理等の費用は道路利用者にも負担させることを基本とすべきという答申がございました。

 そういう流れがありまして、現在、事業化されていないところにつきまして、有料化を取り入れることによって事業が早まることを考えているということでございます。

 

皆 川 事業を早めるために必要なことだったかもしれませんが、今まで甲府市民の認識は、新山梨環状道路は甲府市を囲んで1周環状して、1時間以内で甲府市内を1周できる、どこからでも入れる非常に都合のいい便利な道路ができるという期待感がありました。しかも、無料でできると考えていました。それが有料ということになると、どこからでもすぐ入れる、1時間で1周するという気持ちが失せると思います。

 そこで、有料とはどれくらいのお金を取られるのかという議論が次に出てきます。恐らくまだ全然検討されていないと思いますが、この区間であるとおおよそいくらになるか、想定できませんか。

 

高速道路推進課長 まだ有料道路事業として国がやるというところまで至っておりません。今から県で要望をしていくことを想定しております。まだ仕組みがわかっていないところでございますので、料金については、今後、有料道路事業として事業化された後に検討されていくのではないかと考えてございます。

 

皆 川 だけど、有料化しないと事業が早くできないと知事も言っているわけだから、そういう意味でやることになると思います。これから、交渉を国土交通省とやることになるわけですね。有料道路制度の導入には地域の合意形成が図られることが最も重要で、丁寧な対応に努め、先頭となって事業化を国に働きかけると知事も述べています。非常に重要だと思います。まずは、使う人である地元の人たちの合意形成が大事です。ここでいきなり有料と言われて、甲府市民、甲府だけでなく多くの方が戸惑うと思います。絶対に必要なことは知事が言っているように丁寧な対応です。先頭となって事業化を国へ働きかけるということを丁寧に説明しないと、なかなか合意形成は得られないと思いますが、そのための努力をどのようにしていくつもりか、伺います。

 

高速道路推進課長 おっしゃるとおり、地元への説明が一番重要だと考えてございます。これにつきましては、地元の推進の会などがございますので、そういう会の代表者様や関係する自治体に丁寧な説明を心がけ、有料道路事業のメリットを説明し、地元の負担軽減につきましてはさまざまな考えもございますので、丁寧に話をしていきたいと考えてございます。

 例えば、地元に対しての料金低減やアクセス道路の検討、それと、既存の新山梨環状道路ができますと、例えば山の手通りは今非常に狭い4車線になってございますが、もとの2車線に戻すなど、地元の道を変えていくというところを丁寧に説明していきたいと考えてございます。

 

皆 川 今、答弁にありましたようにアクセス道路についてはどんどん始まっていますよね。甲府市民のみならず、県民全体の期待感も大きいと思います。それだけに、こうやって知事が提案し、有料道路にすれば早く完成できるということをよく説明し、納得してもらうことに、ぜひ努めていただくことをお願いしまして質問は終わります。

 

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山梨県議会議員 皆川いわお

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